看護業界によくある問題として挙げられるのが人手不足です。
少子高齢化の影響によって患者数は増えるのに対して、新たに看護師となる人材が少ないことが原因です。
この問題の大きな課題は看護師になりたいと思う人が少ないのではなく、少子化によって子供の数自体が少ないことです。
いくら報酬を上げて看護師になりたい人数を増やしたところで、分母となる人間の数自体が少ないということが問題なのです。
しかも、少子化はすぐに解決する問題ではないため、人手不足を切り抜けるためには現状の看護師をいかに集めるかという点に尽きるでしょう。
そのため、看護師の人材確保にあたっては、「報酬のアップ」や「待遇の改善」といった点で他の医療機関との間に差別化を図る必要があります。
こうした傾向は、看護師として働いている人からは大きな追い風になります。
転職を行うことで、給与や待遇面が改善される可能性があるからです。
ただし、看護師の人手不足は医療機関が正常に機能しなくなるという危険性をはらんでいるため、政府としても対策を検討しているのも事実です。
たとえば、外国からの看護系職員の受け入れがその一つです。
一度にたくさんの受け入れを行うと、現場が混乱することや、サービスを受ける日本人患者の感情に配慮するなど、制限が掛けられながら実施されています。
しかし、あまりにも人手不足が続くようだと外国からの受け入れ人数が徐々に増加していき、いつかは問題が解決される日がくる可能性もあります。
そうすると、現状のような看護師の好待遇は望めなくなる可能性もあるので、転職をする際は将来的な予測も含めて検討するほうが良いでしょう。